とうとう
ミセスを買ってしまいました。
ミセスって言ったら、子供の頃、母が読んでいた女性誌ですよっ!
そして、うちのクマゾウさんのお母さんも、購読していたらしい。
いわゆる、主婦のためのファッション&生活情報誌。
きっと、私と同世代の方のお母さんは、みなさんミセスを読んでいらしたのでは?
今でこそ、腐るほどの女性誌が世の中にはあふれているけど、当時(1960〜70年代ごろ)は、まだそんなに、女性誌の種類がなかったから。
そして、これまた、みんな一度は経験があると思うけど、その、ミセスの表紙に落書きをして遊び、母に怒られた!
現代の雑誌と同じように、表紙は、モデルや女優だった。
そのモデルの顔に落書きして遊ぶのです。
眉毛をつなげたり、ほくろをつけたり、鼻毛を書いたり、鼻水を垂らしたり。お歯黒にしたり・・・。
みんなやりましたよね?
今は、さすがに、もうやらないけど、子供のころって何故あんなに顔に落書きするのが楽しかったんだろう。
高校生の時は、西洋音楽史の教科書の、シベリウスの顔に落書きして喜んでいたら、それがたたったか、シベリウスを試験で弾いたら、結果がものすご悪かった。
さて、ミセスの話に戻るけど、ミセスを自分が読むことになるとは・・・。
だって、おばちゃんの読む雑誌だとずっと思っていたから。
でも、実際買ってみると、とても面白い雑誌だということが判明!
今まで、いろんな女性誌を買ってきたけど、なかなかこれというのがなかった。
数え切れないくらいにいっぱいあるけど、日本の雑誌は、なんか、ヘンな傾向がある。
芦屋市在住、アパレル勤務、○×△子さん・・。
目黒区在住、主婦、□×○美さん・・。
とかいう風に、
誰やねん!それ・・ というような素人が紙面に登場し、頭のてっぺんから足のつま先までを、見事にブランド物で固めて、それを自慢する・・という内容がほとんど。
ハリウッド女優とか、モデルが載っていて、そのファッションを参考にする・・というのではなく、あくまで読者が、自分と同じような、普通の、でもちょっとリッチな人がしている格好や、メイク、髪型、持っている物、住んでいる家、生活の様子・・などを見て楽しむ(・・楽しいか?・・)というような構成になっている。
でも、普通の人は、そんなにブランド物ばかり買えるわけがないので、そんな雑誌に出ている、ちょっと金持ちのお洒落なOLや、主婦を見て、「いいな〜」 という憧れを抱き、それと全く同じものを買って満足するか、私のように、「アホちゃうか〜」 と、毒舌吐きながら(でもやっぱり羨ましがっている?!)ページをめくる。(・・という、タチの悪い読者も沢山いるはず。)
私は、もういい加減、そういうチャラチャラした雑誌には満足できなくなったので、最近は、ドイツのファッション誌を買って読んでいた。
第一、知らない普通の人が、どこに住んでるか、どこの美容室にいっているか、どんな生活をしているか・・そんなことを知っても、何の糧にもならない・・。
どうせなら、バリバリ活躍している有名人や過去の偉人の、人生観とか、もっと為になる話を聞きたいし、ファッションも、もっと知られざる・・というものを紹介してくれている方が、自分のためになってよっぽどいいのに。
ちなみに、ドイツの女性誌では、日本のように、素人が出てきて、そのファッションを紹介しているものは、見たことがない!
モデルや、女優のファッションやメイク、ライフスタイルを紹介するのがほとんど。
でも、たまには日本のも読みたい!
そう思って何気なく買ったのが、このミセス。
今月号の内容は、作曲家の武満徹、建築家の安藤忠雄、作家の司馬遼太郎などなど・・・。
なんてアカデミックなんだろう。
もちろん、ファッションも載っているし、主婦の雑誌だから、お料理も。。。
そして、ディオールの宝石デザイナーや、一流女性シェフのインタビューなども掲載されていた。
子供の頃の私には、ミセスは、おばちゃんの雑誌だったのに、なんだぁ、結構面白いではないか!
私たち世代のお母さんは、みんなこんなのを読んでたんだ!
それに比べて、今のチャラチャラしたのは・・・。
でも、ここまで馬鹿にしておきながら、時々その、チャラチャラしたものも読んでみたくなるのです〜。
それが、女性のサガなんでしょうか・・。
さて、みなさんは、上から下までブランド固めの素人自慢ショーか、ちょっと知的、文化的なミセス的雑誌か、はたまた外国系のカッコいいお洒落なのか・・どれがお好き?